韓国の絵本を調査しました ー1ー
今回調査した絵本は「3人のママと3つのおべんとう」
- タイトル:3人のママと3つのおべんとう
- 著者:クク・チスン 作/斎藤真理子 訳
- 初版:2020年1月25日
- 出版社:ブロンズ新社
- 文字:漢字あり(ルビ付き)
どんなお話?
子育てや仕事に奮闘する3人のママたちの、と或る春の1日が描かれている。
登場人物は?
301号室のジソンさん(イ次長)
ジソンさんの子供:ソナ
202号室のダヨンさん(イ先生)
ダヨンさんの子供:ジュン
101号室のミヨンさん(イ・ミヨンさん)
ミヨンさんの子供3人:星(ほし)ちゃん、月(つき)ちゃん、1人名前不明
会社の人、幼稚園の先生、お店の人、配達の人、病院の人、
ばあば、猫など…
主な登場人物の周囲の関係者や街の人が、大勢描かれている。
どんな事件(出来事)が起こったのか?
4月3日。
幼稚園の遠足の日。
3人のママが、それぞれバタバタとお弁当を用意する。
子供たちは幼稚園バスで遠足へ。
そして、ママ自身の1日も始まる。
印象に残った絵
P30−31
ジソンさんが、紫色の花びらが舞い散る横断歩道の途中で、花咲く木を見上げている。
木蓮かな? すごく綺麗。
手にはスマホが握られていて、画面には子供(ばあばから送られてきた写真?)が写っている。
気になったセリフ
ジソンさんが、スマホの待ち受け画面の子供を見ながら呟いている。↓
P12ー13
「3人のママと3つのおべんとう」より
「おべんとう おいしいかな…」
ダヨンさんが、仕事机の卓上カレンダーを見ながら呟いている。↓
P14ー15
「3人のママと3つのおべんとう」より
「おべんとう たべたかな…」
カレンダーには4月3日のところに「ジュンのえんそく」と書かれ、赤丸がつけてあり、さらに吹き出しで「のりまき」と書かれている。
ミヨンさんが、末っ子の赤ちゃんのオムツを取り替えながら呟いている。↓
P16ー17
「3人のママと3つのおべんとう」より
「おべんとうは たべたかな?」
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絵本から拾った・連想した言葉を記録しています
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マミやつのコメント
韓国の子育て事情、日本と変わらないんだなぁ…。
ママに向けた絵本なのかな?
子育て中のママが共感しそうな場面が随所に散りばめられている感じ。
ママたちのそれぞれの1日を描いている頁は情報量が多い。
コマ割りで漫画のように描かれていて、吹き出しのテキストが多く、ママたちが目まぐるしい日々を送っていることを現しているのかもしれない。
それに対し、絵だけの頁も多くあり、そのメリハリが良かった。
この絵本では、ママたちの呼ばれ方にも着目している。
仕事をしているママは役職をつけて呼ばれたり、仕事をしていないママは「◯◯ちゃんのママ」と呼ばれたりする。宅配の人にフルネームで確認され、一瞬「え?」と言うママ。
自分自身を見失うくらい、様々な役割をこなしているということか。
忙殺されてると表情も失いがちだけど、子供が「ママにも見て欲しい」「ママに共有したい」「ママを喜ばせたい」そんな気持ちを現してくれた瞬間、笑顔を取り戻せるのだ。
シミー調査員のコメント
絵も良いし、だけどあの、最後の「ジソンさんは しりません」のところは、何を知らなかったのか文字で書いてなかったから、あまりわからなかった。
シミーは、「お土産があるのを知らなかった」って思った。
絵だけじゃわかんないんだよ〜。
備考
絵本から読み取ったこと。
- お父さんの存在がまるでない。
- ママたち3人とも、みんな「イ」さん。
- 韓国のお弁当は、海苔巻きが定番?(サンドイッチのママもいたけど)
- 「ディンドン!」という呼び鈴の音。韓国はピンポンじゃなく、ディンドンが定番?
- 車は左ハンドル。